1. はじめに:Wordで9x6cmの両面ポケットカードを作る前に
Microsoft Wordを使用して9x6cmの両面ポケットカードを作成する方法は、一般的なガイドがほとんど存在しないため、多くのユーザーにとって未知の領域です。実際のところ、「cartão de bolso」という用語は標準的な業界用語ではなく、通常は9x5cmまたは9x6.3cmの「cartão de visita pocket」が主流です。そのため、9x6cmというサイズは非標準的な寸法であり、Wordの既存テンプレートに該当するものが用意されていません。この記事では、独自の設定でこのサイズの両面カードを手作りする方法を詳しく解説します。また、両面印刷の際の注意点や、カードデザインのコツについても触れます。
2. 必要な準備とWordの基本設定
まずは、Word文書のサイズを9x6cmにカスタマイズする必要があります。以下の手順で進めてください。
手順一覧:
- Wordを開き、上部メニューの「レイアウト」タブをクリックします。
- 「サイズ」を選択し、プルダウンメニューの一番下にある「その他の用紙サイズ」をクリックします。
- 表示されたダイアログボックスで「幅」を9cm、「高さ」を6cmに設定します。
- 次に「余白」タブを開き、「余白」を「ユーザー設定」にして、上下左右すべてを0.5cmに設定します。これにより、カード内の有効スペースを最大限に活用できます。
- 「OK」をクリックして設定を確定します。

この設定により、1ページが9x6cmのサイズになります。ただし、このままではA4用紙に複数枚のカードを並べて印刷することはできません。そのため、後述するテーブル機能を使用して効率的にレイアウトします。
3. 表面デザインの作成:テーブルを活用する
9x6cmのカードを1枚だけ作成する場合は、ページ単位で表面と裏面を分けられます。しかし、A4用紙に複数のカードを配置したい場合は、テーブルを使用する方が実用的です。まず、表面のデザインを作成します。
挿入タブから「テーブル」を選び、例えば2行5列のテーブルを作成します。各セルのサイズを正確に9x6cmに調整するには、テーブルのプロパティを開き、「行」タブで高さを6cm、「列」タブで幅を9cmに指定します。このテーブルが1枚のA4用紙に収まるように、余白を調整しておきましょう。テーブルの枠線は後で印刷時に非表示にできます。
各セルに、カードの表面に表示したい情報(ロゴ、テキスト、連絡先など)を入力します。デザインが決まったら、次に裏面の作成に移ります。

4. 裏面デザインの作成:ページ区切りとテーブル配置
表面のデザインが完了したら、ページの最後に「ページ区切り」を挿入します。Ctrl+Enterキーを押すか、挿入タブの「ページ区切り」をクリックします。これで新しいページが作成され、そこに裏面のデザインを配置できます。
裏面も表面と同じテーブル構造を使用します。ただし、裏面の内容は表面と正確に位置合わせする必要があります。そのため、同じテーブルをコピーして、新しいページに貼り付けるのが最も確実です。テーブルのセル内のテキストや画像を、表面と逆の向きになるように配置します。例えば、表面が左から右に読むデザインなら、裏面は右から左にレイアウトする必要はなく、単に表面の上下を反転させる意識で十分です。重要なのは、印刷後にカードを裏返したときに、表裏で上下が揃うことです。
5. 表裏の位置合わせと微調整
両面カードで最も難しいのは、表面と裏面の位置がずれないようにすることです。以下の表を参考に、位置合わせのポイントを確認してください。
表:位置合わせのためのチェックポイント

項目 チェック内容
テーブルのセルサイズ 表面と裏面で同じ9x6cmに設定されているか
ページ余白 表面と裏面で同じ0.5cmに設定されているか
テーブルの配置 両ページでテーブルが同じ位置(左揃えなど)にあるか
テキストの方向 裏面のテキストが反転していないか(必要なら「テキストの方向」で調整)
画像の配置 画像がセル内で中央揃えになっているか
実際に印刷する前に、プレビュー機能で確認することを強くお勧めします。また、試し印刷には普通紙を使用し、位置が合っていることを確認してから本番用紙に印刷しましょう。
6. 印刷設定と両面印刷の方法
9x6cmカードを両面印刷するには、プリンターの設定を適切に行う必要があります。まず、Ctrl+Pで印刷ダイアログを開き、プリンターのプロパティをクリックします。プリンターによって名称は異なりますが、「両面印刷」または「手動両面印刷」を選択します。多くのプリンターでは「長辺綴じ」を選ぶと、表面と裏面の上下が一致します。

A4用紙に複数のカードを配置している場合は、印刷後にカッターで切り離します。このとき、カードの端が微妙にずれることがあるので、余白を多めに取っておくと安全です。また、市販の名刺用紙(9x5cm用など)を使用する場合は、サイズが異なるため注意が必要です。
7. トラブルシューティング:よくある問題と解決策
両面カード作成でよく発生する問題をいくつか紹介します。
問題1:表面と裏面の位置が上下にずれる
原因は、プリンターの用紙送り方向の誤差です。解決策として、印刷設定で「自動両面印刷」ではなく「手動両面印刷」を選び、用紙を裏返す方向をマニュアルで指定してみてください。
問題2:カードサイズが9x6cmにならない
Wordの設定で「サイズ」を変更しても、プリンターのドライバーが別の用紙サイズを優先することがあります。プリンタープロパティで「用紙サイズ」を「ユーザー定義サイズ」に変更し、9x6cmを直接入力してください。

問題3:テーブルのセル内でテキストがはみ出す
セル内の余白を調整するには、テーブルのプロパティの「オプション」でセルの余白を小さく設定します。また、フォントサイズを小さくするか、テキストを簡潔にまとめましょう。
8. デザインのコツと応用
9x6cmの両面カードは、名刺以外にも様々な用途に使えます。例えば、商品タグ、ポイントカード、ギフトカード、連絡先カードなどです。デザインのポイントは、表面に主要な情報を配置し、裏面には補足情報やQRコードを入れることです。文字サイズは最低でも8pt以上を推奨します。また、カードの端から2mm以内に重要な情報を配置しないようにしましょう。印刷後に裁断する際にずれる可能性があるためです。
さらに、Wordの「ヘッダーとフッター」機能を使えば、全てのカードに共通の要素(ブランド名やロゴ)を簡単に追加できます。ただし、両面印刷の場合は、表面と裏面で別々のヘッダー/フッターを設定する必要があるので注意してください。
9. 参考リンクと追加リソース
この記事で紹介した方法よりも、より詳細な手順を知りたい方のために、以下のリソースを参考にしてください。
Adazingのポルトガル語ガイドでは、Wordでカードを作成する基本が説明されています。ただし、サイズは標準的な9x5cmを前提としているため、9x6cmに応用する際はサイズ設定を変更してください。
また、TechTudoのチュートリアルでは、両面印刷の工程が画像付きで解説されています。特に、プリンターの設定部分が参考になります。
10. 参考文献
本記事の作成にあたり、以下の情報源を参考にしました。
Adazing. "How to Make a Card in Word." 2024. https://adazing.com/pt/how-to-make-a-card-in-word
TechTudo. "Como fazer um cartão de visita no Word com modelo pronto e do zero." 2024. https://www.techtudo.com.br/dicas-e-tutoriais/2024/05/como-fazer-um-cartao-de-visita-no-word-com-modelo-pronto-e-do-zero-edsoftwares.ghtml
Microsoft Support. "Change page size and margins in Word." 2023. https://support.microsoft.com (一般リファレンス)
Printer manufacturers' documentation on manual duplex printing (各社取扱説明書)。
これらのソースは、ポケットカード作成の一般的な手法を提供していますが、9x6cmという特殊サイズについては実証済みの公式ガイドが存在しないため、本記事の手順は実践に基づく独自の方法論を中心に構成しています。





